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昨日、このサイトのトップページの延べアクセス数が20万件を超えた。開設当初は、こんなに大勢の人が訪問してくるサイトになるとはまったく想像していなかった。訪問数が多いことは、サイト制作者にとっては、とても励みになることだ。だが、大勢の人に見てもらえることは、管理者冥利に尽きる一方で、サイトの内容から言えば、決して喜んでばかりもいられない。
特に今年に入って、アクセス数は増加する傾向にある。借金に苦しむ人も比例して増加しているのではないかと思う。景気は全然良くならない。「デフレが止まらない」などと言われているが、なんとなく日用品の価格が少し上がっているように感じるのは私だけだろうか。無理やりデフレを止めても、一緒に収入も増えなければ、一般消費者にとってはますます不景気感に拍車がかかる一方だ。
最近のニュース番組では、「ヤミ金被害の実態」「ヤミ金業者の悪質手口」などといったレポートが定期的に放送されるようになって来た。ヤミ金に代表されるような、いわゆる「高利貸し」は、多分、世の中に貨幣が流通するようになって以来、ずっと存在し続けている。しかし、ここ最近特にクローズアップされるようになってきたのは、やはりこれまではヤミ金なんて、まったく無縁だった人たちまでが、ヤミ金に融資を頼まざるを得ない状況に追い込まれているからだろう。世の中は需要と供給のバランスで成り立っていて、需要のないところに供給は存在しない。存在していてもすぐに廃れる。警察も最近はがんばって摘発をしているようだが、いくら摘発をしても、ヤミ金から借りようとする人が減らない限りは、また新しいヤミ金業者が現れるだけの話だろう。
需要の側が、普通の主婦や学生にまで広がっているだけでなく、供給の側である「ヤミ金業を営む人」の種類も、随分広がって来ているそうだ。ヤミ金と言えば、ヤクザさんの資金稼ぎのようなイメージが強いが、普通の人も「ヤミ金ビジネス」に参入してきているらしい。自分が多重債務者で、別のヤミ金から借りている人が、そのお金をさらに高利で別の人に貸して、自分の返済に充てている人が少なくないらしい。実は、テレビで紹介されるような、むちゃくちゃな取立て行為をするのは、暴力団系列のヤミ金業者よりも、こうした多重債務者兼ヤミ金業者のような人たちの方が多いらしい。貸した相手が返済してこなければ、今度は自分が別のヤミ金から激烈な取立てに会うのだから、それだけ必死になってしまうのだろう。
人の口座に勝手に振り込んで、勝手に取立てを行う「押し貸し」も、ヤミ金業界の、いわば「新たなビジネスモデル」だ。先日も、ニュース番組のレポートで、この押し貸しの被害にあった人を紹介していた。確かに災難だとは思うが、よく聞くと、最初に振り込まれた時に、怖くて相手が言うままに利息までつけて返済をしてしまっていた。その後は、様々な業者から、数万円づつがどんどん振り込まれ、3ヶ月も経たないうちに、600万円もの債務を抱えてしまった、というのだ。ご本人はお気の毒だが、こういう「おいしいカモ」がいる限り、ヤミ金業者も「押し貸し」もなくならないだろう。何の知識もないままヤミ金の言うなりにお金を払う人が減らない限り、今の日本は、ヤミ金にとってはまさに「入れ食い」状態のおいしい市場に他ならない。
テレビのレポートは、このような「被害の実態」を伝えるが、その対策についてはほとんど触れない。レポートでは激烈な取り立て行為ばかりを取り上げるが、実際にヤミ金業者が摘発される時は、たいてい「脅迫罪」ではなく、「出資法違反」で摘発されている。だが高利がなぜ犯罪なのか、出資法や利息制限法は何なのかについてはまった触れない。「ヤミ金は取立てが激しいから悪い」としか思っていない人も少なくないだろう。
私にできることは、もっと早い段階で債務整理をすれば、ヤミ金に手を出さなくても済む、ということをサイトで訴えることしかない。債務整理をしても、「借りないで済む」生活スタイルを身につけなければ、ヤミ金に借りざるを得なくなってしまう、ということを言うしかない。
今、クレジットやサラ金の債務で苦しんでいる人が、ヤミ金などに関わってしまう前に、このサイトを見つけてくれることを祈るばかりだ。
そして、いつか、こんなサイトには誰も来る必要がないくらい景気も良くなって、債務整理の知識も大勢の人たちに浸透した時が、このサイトを閉鎖する時だろう。
いつか、そんな日が来るだろうか。
あるマスコミの方からメールをいただいた。ご本人は借金にはまったく無縁の方のようで、「人はなぜ返せないような借金をするのか」「借金をする人の心理が知りたい」というような内容が、真剣に書かれていた。
改めてこのような質問をされると、返答に窮してしまうことに今さらながら気付いた。
私自身も「借金をして返せなくなった人」だし、このサイトに来る人たちのほとんどが、債務を抱えて首が回らなくなっている人たちだから、借金があることが前提となって話が進んでいる。そこに、「どうして借金をするんだ」という、根源的な問いを投げかけられた時、私に用意してある回答はなかった。
借金をしたことがない人にとっては、多重債務者や債務整理経験者が物珍しくて、自分とはまったく異質の人間に見えるのかもしれない。だが、最初は誰でもそうなのだ。最初から、多重債務者になったり、債務整理をするつもりで借金をする人などいない。
「借金なんてしたことがない」と言っている人でも、クレジットカードで買い物をしたり、家電製品のローンを組んだことくらいはあるはずだ。それも立派な「借金」だ。自分が「借金」だと思っていないだけなのだ。このような、「借金」だと自覚しない借金を返済できなかったことがきっかけで、多重債務に陥っていく人も少なくない。
だから、多重債務に陥っている人にとっては、借金した理由はそんなに重要ではないと思う。最初の借金には何かしらの目的があったはずだが、数回目からは、返済するための借金である場合がほとんどだからだ。
そして、最初にした「目的のある借金」は、「返せない借金」ではなかったと思う。少なくとも本人は、返せると思って借りたはずだ。ほとんどの人は、「給料が減った」とか、「他で急にまとまった出費があった」ということがきっかけになって、「返せるはずが、返せなくなってしまった」のではないかと思う。
だから、上記の「人はなぜ返せないような借金をするのか」という問いに対しては、「最初から『返せない』と思って借金する人は、そんなにいないと思う。だから『借金をする理由』はあっても、『返せない借金をする理由』はないと思う」とお返事した。
もちろん、中には最初から返すつもりはないような人もいるだろう。だが、この場合は詐欺だ。また、このサイトでも時々話題になる、パチンコや買い物の「依存症」の人たちも、少し事情が違うだろう。このような人たちは、「返せる・返せない」の判断がつかないところで借金をしているからこそ、「依存症」という心の病だと診断されるわけで、この病を克服することによって、借金の問題も克服できると思う。
このような人たちを除くと、最初から「返せない借金」をする人は、ほとんどいない、と言っても良いと思う。
しかし、「返せるはず」だった借金が、いつの間にか「返せない」借金に変わってしまった。自分の借金が「返せないものだ」と気付いた時に、どうするのか。一番肝心なのは、この点だと私は思う。
その時に「このサイトに出会って欲しい」と願いながら、私はこのサイトを作っている。
後で振り返ると、実は、最初に「返せる」と思ったこと自体が「甘かった」と気付くかもしれない。債務整理という手段を知らずに、返すために新たな借金を続けたしまった自分を「愚かだった」と後悔するかもしれない。その、後悔や反省があれば、後は前を向いて歩くのみだと思う。
時々掲示板にも、「家族や恋人が借金しているようだが、その気持ちが知りたい」という内容の書込みがある。それに対する私の回答は、
●借金する理由は人それぞれだし、それに対してどんな気持ちを持っているかも人それぞれだから、いちがいには言えない
●借金に苦しんでいる人の気持ちを知ることよりも、苦しみから逃れるための手助けをしてあげて欲しい
というこの2点に尽きる。
「借金する人の気持ち」なんて、あなたがちょっとカードで買い物をする時の気持ちとたいして変わらない。
家族や身近な人の借金を知ったら、借りた時の気持ちを推察するよりも、返済に窮している「今」の気持ちをわかってあげて欲しい。借金したことを責めるのではなく、これからどうしたら良いかをアドバイスすることに、力を注いで欲しい。
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