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あけましておめでとうございます。
私の住む神奈川県は、例年になく寒い三が日となった。昨日、今日と、粉雪も舞った。
去年のお正月、この日記に何を書いたかと読み返してみると、「とにかく何の心配事もなく、晴れやかに来年のお正月を迎えて欲しい」と、書いていた。贅沢なお正月にはならないとしても、とりあえず何の心配事もなく、心から「おめでとう」と言い合いたい、と願った。
今、債務に悩んでこのページを訪れている人には、やはり今年も同じ言葉を贈りたいと思う。来年のお正月は、気持ちよく新年の挨拶をすることを目標に、自分で行動して欲しいと思う。
多重債務者になってしまうと、次の返済日のこと、今日の生活費のことと、どうしても長いスパンで自分の生活を見る余裕がなくなってしまう。1日、1日を凌ぐことで精一杯になってしまう。しかし、だからこそ、3年後、5年後の自分を想像してみて欲しい。その時に、まだ借金に追われているのか、少しでも貯金を持って穏やかに暮らしているのか、それを選べるのは自分しかいない。
私が「来年は気持ちよく新年の挨拶をしましょう」と言うのは、決して形式的な新年の挨拶ではなく、1年後の自分を思い描き、それに向かって行動を起こすことが、借金問題解決の第一歩になると思うからだ。悩んでいても、逃げていても、何も解決はしない。来年のお正月の、晴れやかな「明けましておめでとう」のために、自分の足で確実な第一歩を踏み出して欲しいと、心から願っている。
テレビで今のアメリカ経済についての番組をやっていた。アメリカ経済もITバブルがはじけて、株価が下がっているが、日本と違って、個人消費は余り落ち込んでいないし、住宅価格などは今もどんどん上がっているそうだ。今や、「株よりも住宅に投資した方が儲かる」と言う投資家も現れている。この不思議な現象を支えているひとつの要因として、アメリカでは住宅ローンなどの「リ・ファイナンス」というのが流行っているらしい。
“re-finance”、要するに借換えなのだが、日本での一般的な住宅ローンの借換えとは発想が異なっている。何だかインチキ錬金術のようなことをするのだ。わかりやすい数字で計算してみると、以下のようになる。
年利10%で、元金残高100万円を後3年間で返済する予定があったとする。1回当りの返済額は約3万2千円だ。これを年利5%でリファイナンスする。日本式で行けば、5%で借換えすることによって、月々の返済額が減り、3万円弱を3年間返済すれば、完済、ということになる。
ところが、アメリカのリファイナンスでは、借換え後も月々の返済額は減らない。返済回数も減らない。そのまま毎月3万2千円を3年間返済する。そうすると、金利が減った分の9万円弱を余計に返済することになる。その浮いた9万円を、借換えの時点で最初に現金で受け取ってしまう、というのが、アメリカのリファイナンスの仕組みだ。これが金融商品として全米でかなりヒットしているらしい。
上記は100万円という非常に少ない金額で計算したので、9万円にしかならないが、数千万単位の住宅ローンをリファイナスすると、その時点で数百万円の現金を受け取れる場合もあり、それで住宅をリフォームしたり、新しい家の頭金に回したりするらしい。
この仕組みを見た時、私は正直言って、「アメリカ人って、こんなに頭が悪いのか」と思った。これが「借換え」ではなく「借り増し」でしかないことが、どうしてわからないのだろうか。
このリファイナンスは、巧みな電話営業でどんどん拡販されていて、最短20分で契約できてしまうそうだ。後で冷静に考えれば、少しも得ではないことがわかるはずだが、電話で「すぐに旅行にいけます」とか「キッチンのリフォームができますよ」とか、どこかの国の消費者金融のCMみたいなことをまくし立てられたら、やはり契約してしまうのかもしれない、とも思う。
日本でもこのリファイナンス方式での借換え商品が出てくれば、やっぱりヒットするのかもしれない。日本の法律で可能なのかどうかはよくわからないが、「とにかくまとまった現金がすぐ手に入る」というこのシステム、悪魔的魅力のエセ錬金術であることは確かだ。
また、日本と同じようにクレジットカードによる多重債務者も増加しているという。テレビで紹介していたのは、「金利0%」と書いたカード会社のDMだった。しかし、金利0%なのは最初の6ヶ月間だけで、その後は年利10%、一度でも返済が遅れれば、即座に約25%に跳ね上がる。
もともとアメリカはカード社会だし、個人資産の50%が株になっているような国だから、景気が悪くなっても、自分の経済状態が苦しくなっていることになかなか気付きにくいのかもしれない。「リファイナンス」のようなインチキ錬金術や、クレジットカードを使ってでも消費し続けるアメリカの国民性は、理解し難いものがある。それでも、ついに行き詰って自己破産する人も確実に増えているようだ。
リファイナンスした後にリストラされ、結局住宅を競売にかけられる目にあっている人も少なくない。住宅価格があがっているので、裁判所の競売会場は「安く買って高く売る」気満々の投資家たちでたいへんな賑わいを見せている。
アメリカ経済の影響は少なからず日本にも及ぶから、物見遊山気分でもいられないのだが、これからアメリカは戦争も始めるようだし、リファイナスのような無茶なやり方で個人消費を減らさないようにしていても、遠からず破綻してしまうように思う。
これまでアメリカ経済は資本主義のお手本のように言われて、随分崇拝されてきたが、その神話も崩れ始めているのかもしれない。それがもともとアメリカ経済に内包していた「弱点」だったのか、「時代の流れ」なのかはわからないが、とにかく何か新しい物が近いうちに見られるような気がする。
★2008年3月追記 この記事で取り上げたテレビ番組を最近動画サイトで発見しました。約50分ありますので、時間のある時に見てください
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