借金女王

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返済日記

債務整理をはじめた2000年5月から、2003年8月の完済までの日記です。
現在の日記はblogで更新中です


2002年12月の日記

2002年12月4日

富士山何年かぶりに、温泉旅行に行ってきた。場所は箱根。私の家からだと、電車で1時間ちょっとの距離なのだが、なかなか行く機会がなかった。広島から半年ぶりに戻ってきた彼との旅行だったが、実は5年余り付き合ってきた彼との、旅行らしい旅行はこれが初めてだった。
近くても中々行けなかったのは、箱根の温泉旅館というと、どうしても高いイメージがあるからだ。安いところでもひとり1泊1万円以上かかってしまう。
それが、今回突然行くことになったのは、私のパソコン教室の生徒さんが、ある旅館の割引券を持ってきてくれたからだった。「安くていいよー」と、紹介してくれたのは、あるお役所の保養所で、あまり宣伝はしていないが、実は一般にも開放している、というところで、ひとり7千円で1泊2食、もちろん温泉も入り放題だった。もちろん仲居さんが至れり尽くせりしてくれるような高級旅館ではないが、食事もそこそこ豪華だったし、とてもいいお湯だったし、値段の割にはかなり満足できる宿だった。
交通費も、「箱根フリーパス」が12月からは「冬期割引」で通常よりも1割程度安くなり、結局ふたりでトータル2万5千円程度の格安旅行になった。
紅葉にはちょっと間に合わなかったが、お天気にも恵まれ、写真のようなきれいな富士山も見ることができた。
私は、富士山なんてお天気が良ければ毎日見える湘南海岸沿いで育ってきたので、そんなに有難味もないのだが、広島育ちの彼にとっては、富士山が見える、というのはとても贅沢なことらしい。ここと広島との往復で、新幹線の中から見る富士山はだいぶ見慣れてきたようだが、別の角度から見る富士山に、だいぶ感激していたようだ。
まだ債務返済中の私にとっては、こんな小さな旅行でもたいへんな贅沢だ。しかし、債務整理をしていなければ、こんな旅行ですら行くことができなかったと思う。私も富士山に感謝したい気持ちになった。
今は「旅行なんてとんでもない」状況にいる人も少なくないだろう。たとえ無理して旅行に行ったとしても、借金で頭の中がいっぱいでは、せっかくの旅行も台無しになってしまう。海外旅行に行くために借金を促すようなサラ金のCMもあったが、何も海外へ行かなくても、近くの観光地でも十分楽しみや新しい発見はある。調べれば、旅館も交通費も安くする方法が見つかる。生活必需品以外は一切買わないとか、まったく遊びに行かないことを「節約」だと思っている人もいると思うが、それではただ「やせ我慢」をしているに過ぎないと思う。予算の中で生活も娯楽も小さな贅沢も、全部賄うことができてこそ「節約」ではないだろうか。
せっかく債務整理をしたのに、まだ返済だけでギリギリいっぱい、という人も少なくない。それでは債務整理した意味はない。
時には温泉で一息つける程度の余裕を持った返済計画を立て、気持ちの上での余裕を持ててこそ、債務整理をする意味があると思う。
金銭的な余裕は、気持ちの余裕から生まれる、と最近つくづく思うのだ。

2002年12月17日

 ご存知の方もいると思うが、大手サラ金が債務整理の際、取引データを水増しして開示していたことが明らかになった。
少し前には、別のサラ金が、破産などをした人の家族(もちろん保証人ではない)から債権を回収していた話もあった。
もちろん、このようなことを行うサラ金は責められてしかるべきだ。だが、債務者の方が、きちんと自分で利息の引き直し計算をしていれば、水増しに気づくことができたかもしれない。
実際のところは自分ですべての取引履歴を把握している多重債務者はそう多くないだろう。「借りては返し、返しては借り」を繰り返していると、どこにいくら借りているのかもわからなくなってきてしまう。わからないからこそ、債務整理の時には取引データの開示請求するわけで、出てきたデータに嘘があっても、検証することは難しいのかもしれない。
それでも、テレビCMを流しているような会社が、平然とこのようなことを行うのは、やはり、「無知な」債務者が多いからではないだろうか。「どうせバレやしないだろう」とタカをくくっているのだ。
法律は、弱い者や正直に生きている者の味方ではなく、「法律を知っている者の」味方だ。本当はそれではいけないはずだが、現実はそうなのだ。
確かに弁護士に債務整理を委任すれば、取引データの開示請求も、利限法での引き直し計算も弁護士がやってくれる。だからといって、弁護士や債権者の言うなりになって、本人がその結果が妥当なものかどうか検証することができないのは残念なことだ。実際に検証するかどうかは別にして、やろうと思えば検証できるだけの知識を持った債務者であることを、債権者にアピールしておくだけでも、水増ししたデータを開示してくる、などという「ナメられた」事態を避けることができるのではないだろうか。
私も、自分の債務整理を弁護士に委任した当初は、ほとんど何の知識もない「無知な」債務者だった。利息の引き直しのシステムも弁護士に聞いて初めて知った。弁護士の開示請求に対して、ある業者は長い取引期間のうちの一部しか開示してこなかった。「水増し」とは少し違うが、長期間の取引を短く見せることで、当然利息引き直し後の金額は違ってくる。私の場合は、直近2年間ぐらいの返済の明細が残っていて、それと比べても明らかに金額がおかしい、ということで弁護士が強く出てくれた結果、1社は再度開示をし直してきて、その結果20万円以上の過払い額を取り戻すことができた。これは非常にラッキーな例であって、返済の明細が残っていなければ、最初に出してきた開示内容に即した返済をすることになっていただろう。
私は常にみなさんに「自分で勉強して欲しい」ということを言い続けている。それは、弁護士に任せるにしても、何の知識もないままでは、せっかく高い弁護士費用を払っていながら、債務整理の恩恵を100%受けることができないかもしれないからだ。たとえ手元に詳細な取引データが残っていないとしても、利息引き直しの計算方法を知っていれば、だいだいの目安を自分で持つことができ、債権者が出してきたデータが自分の計算とあまりにもかけ離れていれば、「これはおかしい」と気づくことができる。「おかしい」と言っても、結果的に手元に何のデータも残っていなければ、債権者に押し通されてしまっても止むを得ないだろうが、きちんと「おかしい」と主張する債務者が増えることによって、上記のような「水増し」行為は減ることになると思う。
もちろん、債務整理をすることで、債権者には手間を取らせたり、予定していた利息の収入を無いものにしてしまうわけだから、債務者として謙虚な気持ちは忘れてはいけない。しかし、主張すべきところはきちんと主張すべきだ。特に「弁護士費用が払えない」という理由で特定調停を選ぼうとしている人も多いが、弁護士費用を節約できても、肝心の債務額が水増しされていても気付けないようでは意味がない。知識はあってムダになる、ということはない。「知る」ことで、自分の債務を少しでも有利に整理できるのだから、知識を得ることに貪欲になって欲しいと思う。

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